遠回りこそ
2023年1月18日
受験シーズンである。僕は大学には現役で合格できた。いざ入学してみると周りには、浪人を経験している同級生や先輩が多かった。現役で絶対合格したいと思い、高3の後半をほとんど高校生活を省き受験勉強に充てた僕は、浪人合格の仲間たちのどこか余裕のある人間性に惹かれたのを思い出した。
人生は遠回りの連続かもしれない。人は効率よく、失敗せずに目的地に辿り着こうとする。それは当然のことである。しかし問題は失敗や困難にぶつかったときである。人生において、受験不合格はもちろん、病気や怪我、家族との不和、仕事の失敗、大切な人との別れ、全てありうるのだ。遠回りせずには、人生という道は進めないのだ。きっと人は遠回りしながら、自省し、困難を乗り越えて、前に進むから成長するのだろう。遠回りした方が、きっと周りの景色だってたくさん見られるだろう。また目的地へ着いた喜びも、増やしてくれるに違いない。もしかしたら遠回りした過程で目的地が変わったり、辿り着けないこともあるかもしれない。しかしそれが人を強くし、人生そのものに喜びや意味を与えてくれる。遠回りこそが人生である。
育ててもらった
2023年1月16日
医師になり23年目を迎えることができました。今まで多くの患者さんと関わることができました。いろいろ悩んだり、自分なりに苦労しましたが、ここまで続けてこられました。心を通わせようと一人一人と向き合ってきたつもりです。
先日10年以上診させてもらった患者さんが亡くなりました。彼女は初診時からずっと、こちらが物怖じしてしまうようなパワーを感じさせる方でした。若くして大病をした彼女は、いわゆる医者慣れしている感じもありました。「これからは貴方にかかることにした。それが何よりの安心になるわ。」何年か経つと「この病院とあなたには光を感じるの。」と言ってくれました。それからと言うものの彼女の家族を始め、多くの方々を紹介してもらいました。また彼女自身が決して近くはない当院に通い続けてくれました。数年前にガンを患った際も「何もしない、自然に逝きたい。」と言いながら、手術を勧めた僕の言う通りに手術を受けてくれました。それからも病気を重ねた彼女は、僕が医師として示す提案や治療を信じて、そして尊重してくれました。亡くなる日の午前中に「ゆっくり安心して休んで下さいね。」と声をかけたら、いつものように大きく頷いてくれました。
自信のなかった若かった僕に、患者としてついてきてくれ、いつも励ましてくれ、大きな力で背中を押してくれました。僕を育ててくれた一人、彼女にもらった力を信じて、これからも医師として成長したいと思います。そして彼女との医師患者関係を誇りに思います。ありがとうございました、ゆっくり安心して見守って下さい。
苦しみの視点
2023年1月13日
苦しみを感じたときに、視点を変えてみたら何でもないことに気づき、今の苦しみから救われる。悩みの対象相手から見たり、自分自身を空から見る。また時空を変えてもいい。つまり今が長い人生から見てどういった場面なのか?何を与えてくれるときなのか?今まで生きてきた中でもっと辛いことは無かったのか?そしてそれをどう乗り越えてきたのか?と。視点の変え方を自分で幾つか持ってみると、あらゆる視点から捉えられ、ピンチから救われる。視点を変えられる人が強い人であり、愛のある人であり、幸せになれる人だと考えた。
マイルール
2023年1月11日
みんなマイルールがある。時間は必ず守るとか整理整頓をしっかりするとか。そして他人がマイルールを簡単に破るとその人に怒りを感じるものだ。マイルールはあくまで自分だけのものだから、誰かに怒っていたらもったいない。そしていつも怒っている人は、だいたいマイルールだらけだ。そんな人は本当に必要なルールか考え直して怒りを鎮めよう。他人にルール遵守を求めるのはやめてみよう。みんなが違うマイルールを持っていることに気がつくと楽になれる。
選択
2023年1月6日
毎日、毎時選択を続けている人生の中で、選択しなかった側を考えてしまう。「あっちにすれば良かった」って。でも「あっち」はもう選んでないから、良かったかどうかは絶対分からない。既に長時間経ってもまだそう言っている人がいる。自分の選択に責任を持つ、そして選択をし直すことも自分の選択だと思うようにする。他人の意見を聞いて選択しても、結果がどうあっても、自分の選択に誇りを持とう。誇りが持てなければ、選択なんてしなくていい。ほこりを落とすのは洗濯の役目である。