院長ブログ

怒りを消化

2023年3月2日

 目の前で自分を批判されて怒らない人はいない。批判され続けたら怒りを消化しきれず、脳の奥にしまい込む。幼い頃から自分を批判されてきた人間は、怒りを溜め込んでいるからもう溜め込むところがなくなって、些細なことで暴発する。つまりキレる。誰にでも従順でいい顔する人は、実は怒りを表現できず溜め込んで、生きるエネルギーを消耗しているかも知れない。自分が不当な扱いを受けたり、感情に任せた言葉で傷付いたら怒っていい。しかしそれを抑圧し、溜め込めば心の負債を負い、生きるエネルギーを無くし、いつしか抑うつ状態、引きこもり、悪口集団、などとなっていく。怒りを感じたら自分を見つめ直し、何が自分を怒らせているのかを知ること、さらに怒った自分を肯定することで人は前へ進める。


未来なんて

2023年2月27日

 分からないことに人間は不安を感じ、ああなったらどうしよう?と上手くいかないことを想像してエネルギーを使っている。分からない未来を勝手に予想してしまう。分からない未来もいずれやってきて、結局なるようになる。だから不安を感じた自分は、何が分からないのかを冷静になって考えるだけでいい。今不安を感じた自分は何ができるのか?って考えて、その後一つだけでも行動すれば、必ず不安は消えていくものだ。そう信じる。


優しい人

2023年2月25日

 この人優しいなって思っていたら、後でもの凄い形相で「私がどれだけやってあげたと思ってるの!」と言われたことがある。でも優しさって見返りを求めないことだと信じている。誰もが褒められたい、愛してもらいたいと言った承認欲求からくる行動や行為を、いつしか優しさと勘違いしてしまう。優しさとは何か?僕は自分の心の芯にあるもので、行動や行為ではない気がする。賞賛や報酬が無くても湧き出し、その人の心のパワー、もっと言えばオーラである気がしている。優しい人でいたい。


この世をば

2023年2月22日

 子供のころ藤原道長の歌を習った。月が欠けないのと同じに全てに満たされるのが幸せな人生だと思った。この年まで生きてきて、自分の人生が満月だと思ったことは一度も無かった。

 自分には欠けているものがある。これからだって欠けているだろう。満月を目指していくと、欠けている月を美しくは見えない。満月までの過程としか捉えられない。しかし月はよく見ると、三日月だって円くみえる。そして美しい。欠けているところも美しい。人生だって、自分だって、誰だってそうだ。欠けているところを含めて美しいのだ。欠けていることは悪くない。欠け方だってみんな違うから、それこそが人を美しくさせると考えている。誰の人生だって満月ではないのだ。学生時代に道長も重症糖尿病で苦しんだとも教わった。


口はゆっくり手は早く

2023年2月20日

 2月も後半になった。今月の目標は「口はゆっくり手は早く」と掲げている。僕自身今までは、何でも早くやるように努めた。夏休みの宿題は早々に、明日の用意は夕食前に、外来患者さんをなるべく早く診られるようににしてきた。そして仕事が山積みになると焦ってしまうことがある。一つ一つやるしかないのに、頭の中では次の仕事へ、期限を決めて次から次へと動いてしまう。しかし焦ると今をどこかに置いてしまう。焦ると他人の優しさに気づけなかったり、自分の能力を発揮できない。そこで口はゆっくりして気持ちを落ち着けたい。ゆっくりも早くもかかる時間はそんなに変わらないことに気がついた。早さは気持ちの問題だと。



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