院長ブログ

反省と自責

2024年11月29日

 反省は大切だ。生きていく上で、次にどうしたらもっと上手く行くかを考えることで、たとえ困難や逆境に合っても前を向けるからだ。一方で自責、つまり上手く行かないのは自分が悪いからだ、と自分を責めていれば前を向く力は奪われる。また自責傾向の強い人は他責、つまり他人のせいにもするものだ。何かトラブルが起きたときに、誰かのせいにしても、結局生きるエネルギーを奪われるだけである。トラブルを自分の教師とできる人にこそ、成長に値すると信じている。


こだわりの怒り

2024年11月18日

 怒ることは仕方がない。しかし怒り続けることは避けるべきだ。怒りは自他への攻撃となり、そして新たな怒りを呼ぶ。そして戦争は続く。何年経とうが「あいつは許せない!」と、いつまでも自分の怒りを正当化して、こだわりの怒りを抱き抱えている。そんな人生苦しい。自分の中に思い出して怒る人がいれば、それだけで身体も心も蝕む。怒りはなるべく早く手放すに限る。過去の傷も薬を塗って直してしまおう。過去の傷も引っ掻けば、直りかけのかさぶたが剥がれてまた血は流れ、新しい傷となる。怒りにこだわる必要は全くないことに、僕はこだわりたい。


何で?

2024年11月15日

 何か自分に不都合なことが起こったときに「何で?」と思ってしまう。日常の忘れ物、家事の失敗、他人の簡単なミスにはもちろん、人生単位の病気、被災、愛する人の急死などもそうだ。そこに「何で?」と理由を求めることは苦しむことに繋がる。人生に起こる全てのことに、理由などないことが殆どであるからだ。起きたことを受け入れられるために、人は理由を求める。しかし起きた出来事を受け入れたとき、そして前に進めたときにその理由が初めて分かることがあると考える。その「何で?」が足枷になっていないだろうか?


許されざるもの

2024年11月1日

 不安、恐れ、怒りは誰しもが感じたくは無いが感じてしまうもの。許せないことが多い人は、これらの感情を抱えやすい。また自分の配偶者や子供も含めた、他人を許せないことが多い人は、許せない人の数も多くなる。そして間違いなくその人は、自分の過去や現在の自分をも許していない。つまり自分や他人を許せる人は、不安や恐れ、怒りを感じにくく、幸せである。許せなかった他人、許せなかった自分の過去を許せるようになったときに、人は幸せになれる。許されざるものは僕たちを不幸にするものである。


泣くな

2024年10月23日

 僕は泣き虫だ。子供の頃から何でも泣いていた。保育園の迎えに定時よりお迎えが遅れたとき、毎年3月のクラス替え、部活の大会で負けたときなどはよく泣いた。今でも映画館、美術館、舞台は泣きに行く。仕事だってお看取りのときも泣いてしまう。でも子供の頃から「泣くな!」ってよく言われてたから泣くのを我慢することも多い。だけど内側から溢れる悲しみや感動で、よく泣いたらスッキリする。前向きになれる。だから泣きたくなったら「悲しいね、泣いていいんだよ」と自分には声をかけている。自分の感情には共感し、さらに許可しているのだ。怒ったって、不安を感じたって、そんな自分を裁かずに受け入れたい。それが他人を受け入れられることに繋がるとも信じている。



最近の記事