病苦
2021年4月28日
今まで多くの患者さんの診察をさせてもらいました。不快な症状があって生活が不便でお困りであり、できることならそれが楽になって欲しいと診断や治療に努めてきたつもりです。しかし最近感じることは同じ病気や症状であっても一人一人感じ方が違うということ。つまり苦しみ方が違います。中には前向きに捉えて「今見つかって良かった」や「人生を見つめ直すきっかけになった」とおっしゃられる方もいます。一方でほとんどの方が「何で自分がこんな目に」や「あれが悪かったから」と苦しんでいます。僕は病気で苦しんでいるのは心だと思うようになりました。患者さんの病気、そして全人を診ることはもちろん、「病で苦しんでいる心」つまり「病苦」を少しでも和らげられたらと思い、日々の診療にあたりたいと思っています。
ご機嫌取り
2021年4月26日
他人の不機嫌を嫌がりその人のご機嫌を取ることで私たちは消耗する。そんなことばかりしていたら私たち自身の機嫌が悪くなり、病気にだってなってしまうかもしれない。褒めることがあれば褒めればいいし、プレゼントやお土産だってあげたければあげればいい。しかし機嫌を取っていい人はこの世に一人いる。それは自分。
過去を変えてみる
2021年4月24日
過去は振り返らないって言うけど、過去がないと今の自分はない。過去は変えられないって言うけど、それは過去に起こった事実を変えられないのに過ぎない。つまり過去に起こった事実に対しての自分なりの解釈はいくらでも変えることができる。「あのときああ言われたから」と何年経ってもネガティブな気持ちに囚われるよりは、「あのときのあの人は何故そう言ったのか?」を考えてみる。過去に戻ってその言葉を言わなければいけなかった理由を考えてみる。そうすれば実はそこに愛があったかも知れない。過去を思い苦しくなったら思い切って振り返り、現実に起こった過去の出来事の解釈を変えてみることが今の自分を幸せに導くことになると思う。
カナリア
2021年4月23日
小鳥のカナリアは可愛いし、鳴き声もいい。そしてカナリアの特技は毒ガス探知。古くから炭鉱やオウム事件の捜査でも活躍してきた。
私たちの仕事や生活でも他人の意外な特技が助けてくれることがある。でも特技は自分が出さなきゃ分からないし、それが力になりえない。また特技は磨いて進歩する。自分の特技は何だろう?他人の気持ちを感じて喜ばせることでありたいと思います。
花
2021年4月21日
春が来て花が街中に咲き、私たちの目を喜ばせてくれています。みんなが花を「可愛い」、「綺麗」と思えます。
一方私たちは幼い頃から他人からどう見えるか、どう思われるかを親や学校の先生から教わってきました。しかしそれを意識し過ぎて、大人になってからも苦しんでいる人が多くいます。もっと言えばみんなが思う悩みの大部分は自分以外の人にどう見えるか、そして思われるかに集約されます。他人の感情を考えたいとは思いますが、それよりも自分がどう在りたいかを強く思いたいと考えます。他人のメガネから見たら何色に見えるかは分からないのです。
花には感情がないから誰から見ても美しいのです。美しく見せようとはしなくていいのです。私たちも見せるために生きてはいけません。自然でいること、一生懸命生きること、自分を大切にすることが美しいのです。